学生・研修医の方へ

よくあるご質問

  • どんな救急医療を目指しているんですか?

    高齢化社会、多死社会と言われる中で、どんなに頑張っても救えない患者さんもいます。その中で私たちは救える患者さんに対して、最善で最短の救急医療を行い、救える命を確実に救う救急医療を目指しています。

  • これからの救急医の役割は?

    自動車の安全機能が向上して交通事故による重症患者が減ったように、健康診断や地域医療が充実すると重篤な患者は少なくなります。一方、一人暮らしや高齢者世帯が多くなり、日々の生活や健康の維持にサポートが必要な人はこれから増々増加します。自分で身動きがとれなくなった時や不安なときに救急車が要請されることはこれからも続くでしょう。救急医には社会のセーフティネットとして、重症患者だけでなく、助けを求めて救急車を要請したり来院する様々な人を適切に診断し、必要な医療やサポートにつなげていく役割が強く求められます。

  • これからの救急医に必要なスキルは?

    救急外来では、医療に限らず、様々な生活サポートが必要な患者さんにも対応しますが、救急医としてまず必要なのは、患者さんに何が起きているかを正確に見極める力です。今、何が起きているかが分かれば、必要な治療は自ずと見えてきます。その治療を行うのは救急医自身か他の診療科に依頼するかは自分の専門性や病院の体制によって異なります。他の診療科の協力を得て快く引き継ぐためのコミュニケーションスキルも救急医に大事な素養ですね。

  • 救急医の専門性とは何ですか?

    救急医の専門性は同時に多数の患者を適切に診療できることだと思います。一人一人の救急患者を診ることは2年間の初期研修が終わる頃には皆さん、できるようになりますが、様々な患者を同時に診療するには患者の重症度・緊急度を見極める目と優先順位をつける判断力が必要です。その力は災害や多数傷病者発生時には、トリアージと初期診療にそのまま応用される能力です。

  • ダブルボードは取得できますか?必要ですか?

    ダブルボードとは一般的に専門医機構が示す基本領域を二つ以上、取得することを指します。救急科専門医は今後もカリキュラム制が残りますので、他の診療科の専門医を取得した後に救急科専門医を取得することが可能です。ダブルボードは必須ではありませんが、色々な診療科の考え方や入院した後の患者さんの経過を知っていることは救急診療を行う上でも強みとなります。救急診療に必要な外科的手技や集中治療は救急科専門医プログラムの中でも研修して頂きます。

  • 他の診療科から救急に移ることはできますか?

    内科系、外科系、小児科など、以前より様々な診療科で経験を積んだ医師が救急科へ移り仕事をしてきました。新専門医制度になってからもその動きは変わっていません。時代に応じて細分化する各診療科の中で、救急診療に携わり患者さんを助けたい、という思いを持つ先生方が救急に移って来られます。各診療科との橋渡しや救急外来での教育などそれぞれの専門性や得意分野を生かして救急診療のレベルアップにつなげています。

  • ER(救急外来診療)だけでは物足りないのですが。

    ER診療では様々な患者さんを診ますが、初期診療や応急処置を行い、その後の治療は各診療科へ引き継ぎます。診療を時間で区切りやすく、シフトワークがしやすいメリットはありますが、入院後の治療を引き継いでしまうと物足りなく感じるかもしれません。
    自分の仕事時間を多く確保できる間は三次救急やAcute Care Surgeryなどの研修で知識と技術を身に着け、ライフイベントなどで仕事以外の時間が多く必要になってきたらER専属になるなど、自分のワーク・ライフバランスに合わせて無理なく働けるよう働き方や働く場所も変えるといいと思います。

  • 三次救急に専念することはできますか?

    三次救急は意識・呼吸・循環が悪い患者さんを対象として、ERから集中治療までを一貫して行うことが多いですが、その数は救急車全体の5~10%程度です。このため、愛知県では、ほとんどの救命救急センターが三次救急には特化せず、一次、二次救急も受けながら三次救急に対応しています。病院によって異なりますが、救急科専門医はERを中心に受け持ち、ICUは麻酔科と合同で診るところが多いですね。

  • 東部医療センターでの救急科の役割は?

    東部医療センターは救命救急センターとして病院全体が救急を受ける体制になっています。その中で、救急科にはERで患者さんを診断し、各診療科へ繋ぐ役割が期待されています。多発外傷や蘇生後など、各診療科では対応困難な患者さんは救急科が主科として入院診療を行います。
    救急科に無理な負担がかからないように、救急科が不在のときには他の診療科が快くサポートして下さるのが大変ありがたいです。救急科スタッフの意向を伺いながら柔軟に役割を追加・変更しています。

  • ワークライフ・バランスはすべてのスタッフに適応されていますか?

    男性も女性も、若手もベテランも1年は24時間365日で同じです。様々なライフイベントで仕事にかけられる時間は誰でも変化しますので、スタッフには雇用条件が許す範囲で無理なく仕事できる時間を提供してもらっています。救急科として決められた業務や当直を少ない人数でこなすことは止めて、それぞれのできることを積み上げて救急科の仕事としていますので、すべてのスタッフがまず充実した仕事と生活のバランスをとることを最優先にして、持続可能な救急医の仕事を守っています。

  • 大学病院として研究は必要ですか?

    私たちはよりよく患者さんを救うことを第一の目標としています。救える患者さんを増やすためにどうしたらよいか、を考えることが研究の始まりです。研究成果を出すための研究ではなく、目の前の患者さんを救うための取り組みが研究成果となります。詳しくは研究紹介のページをご覧ください。

  • 救急医としてのやりがいは?

    急に体の具合が悪くなったり、ケガをして運ばれてくる患者さんを速やかに診断して、最適な医療につなげたときは嬉しいですね。世の中には上手に手術ができる外科医やカテーテルが上手な循環器内科医、内視鏡が得意な消化器内科医など多くの専門医がいます。一人でできることは限られますが、救急医として多くの専門医への橋渡しをすることで、患者さんに最短で最善の医療を提供することが救急医のやりがいだと思います。